『PHP/FI』の時代

PHPは、これまでWeb開発言語として大きな進歩をとげてきました。

しかし、もともと個人が自分の必要のために開発したプログラムが元になっています。
それは、1995年にRasmus Lerdorf氏(グリーンランド生まれのデンマーク育ち) が自分のレジュメページの閲覧者を調べるために Perlスクリプトで『 Personal Home Page Tools』を開発したことです。

その後、このプログラムにより多くの機能を追加するため、Rasmus氏はC言語で書き直し、HTMLのフォームを扱える動的な機能 『 Form Interpreter』に拡張しました。
このプログラムが、PHPの始まりとされています。(このプログラムは、『PHP/FI』(Personal Home Page/Forms Interpreter)と呼ばています。)

このプログラムに、現在のPHPの基本となる多くのアイデアが盛り込まれ、そしてプログラムが作り直されて、『PHP/FI 2.0』がリリースされると、世界中で熱狂的なファンを獲得することになりました。

『PHP3』の時代

『PHP/FI 2.0』普及により、機能不足と制限の多さが指摘されるようになり、1997年にテクニオン工科大学(イスラエル工科大学)のプロジェクトとして改良されていきます。
このプロジェクトには、Zend社の創業者となるAndi Gutmans氏とZeev Suraski氏が参加しています。

その後、このプロジェクトにより、『PHP/FI 2.0』が持っていた個人利用に制限しているイメージを取り除くため、新しい名前 PHP『Hypertext Preprocessor』としてリリースされました。

『PHP4』の時代

PHP3は、1998年の終わりには、数十万のWebサイトに導入されることになりました。1999年には、Andi氏とZeev氏は、さらなる改良を繰り返し、PHPの中核となる部分を書き直し『Zend Engine』を開発。これを2000年にPHP4.0としてリリースしました。

『PHP5』の時代

その後、2004年にPHP5をリリースします。PHP4から5になって大きく変わった部分は、『Zend Engine 2』になりオブジェクト指向が強化されたことです。PHP4にもオブジェクト思考はありましたが機能的にはかなり限定的でした。そして、オブジェクト指向が強化されたことにより様々なライブラリやフレームワークが普及するきっかけとなりました。

[対象]
PHP 3.x
PHP 4.x
PHP 5.x